南極にてひっそりと輝く宝石
突然ですが、宝石の産出国というとどこが思いつきますか?
恐らく多くの人がアフリカ大陸を思い浮かべると思います。ではほかの国では取れないのか…というとそうでもなく、世界中の各地で宝石は産出されています。
・・・世界中。
実は南極にも宝石があるのです。
この写真は、以前鳥の写真でもご紹介させていただいた、愛媛県出身の写真家でありジャーナリストの阿部幹雄(あべみきお)さんが、実際に南極に行かれた際に撮影された写真です。
緑色なのでエメラルドのように見えますが、『ゴールドマナイト(バナジウムガーネット)』というダイヤモンドよりも希少価値があるといわれる宝石です。世界でも数か所しか産出地がないとのことで、近くにはルビーやサファイアなどもあったとのこと。
実は数か月前に阿部さんに直接お話を伺う機会に恵まれたのですが、お話を伺った際は南極に宝石があるなんて全く想像もしておらず、このお話と写真にとてもとても驚きました。
雪と氷に包まれた凍てついた地に、こんな美しい宝石が眠っている…何千年、何万年も経て大地の中で静かに輝く宝石のことを考えると、改めて地球の雄大さと悠久の時の流れを感じずにはいられません。
また宝石というと既に美しく磨かれ形を整えられた宝石を思い浮かべますが、このような原石の輝きもまた違った美しさと力強さを感じます。
興味のある方は是非、見てみてくださいね。
《出典》阿部幹雄 『剥き出しの地球 南極大陸』(2012) 新潮社